「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」みんなの感想評価とネタバレ考察
親から愛されず心が壊れる寸前の女の子を、どう救うのか、法律順守が正しいのかを問う作品
沙優は「制服と偽りの笑顔と、あとは少しずつ感覚を麻痺させればいい…」と第1話予告で独白していますが、男に身体を許して生きていくことは、沙優にとって自傷行為であり、心を解離させていく行為でした。
アニメ3話冒頭で見せる死んだような沙優の瞳は、決して性行為がギブアンドテイクと割り切っているものではなく、日常と性交で心の分断が起きていたことを意味します。
そんな、解離性人格障害に近い少女は、吉田の無条件の優しさ(無償の愛)に触れ、少しずつ疲れ果てた心を休めていきます。
沙優はアニメ第3話で「無条件の優しさはない」と言います。無償の愛とは親の愛です。つまり沙優は、親から愛されずに育ったと言っているのです。
そんな沙優を警察に渡し、親元に帰すことが人道として正しいのか? 法律を守ることが正しいのか?
既に傷ついている子をもっと傷つけることが正しいのでしょうか?
犯罪助長アニメとの批判もありますが、この作品は犯罪であることを知りながら、親から愛されずに育った子をどう救うかを考えるアニメなんですね。
沙優が自分自身を大切にできるようになったとき、吉田は法的に間違っていても人としては正しかった言えるでしょう。
一人の少女を親の気持ちで見守り、法と人道の間で苦しむ、そんなアニメだと感じて見ています。
女子高生を拾うという状況が羨ましすぎる。
女子高生を拾うという状況があり得な過ぎて、ストーリーに少し違和感を感じてしまいましたが、訳アリの女子高生を保護する独身のモテない男という設定は、あり得るかもと思いました。
女子高生を救っている、保護してあげていると思っていた主人公が、実は逆に癒しを与えられているというのだと見ていて思いました。
仕事だけで生活に何も変化がない独身男性が、自分以外の人の為に行動することで自分自身の生き方や考え方も少しづつ変わっていく、というちょっと深い物語なのかもしれないなと思ってしまいました。
これから話が進むにつれて拾った女子高生の過去など明らかになってきて、何等かの事件が起こったりするのだと予想出来ますが、二人の関係性はそのままで行って欲しいです。
家出女子高との清く正しい共同生活
会社の上司:後藤愛依梨に振られた主人公:吉田は、酔った帰り道、電柱柱の下で女子高生:荻原沙優を拾う。沙優は北海道からの家出女子高生で、泊めてもらう代わりに、体をという生活をしていた。
しかし、吉田は沙優からの誘惑を断り、逆に説教する。沙優は吉田の優しさに戸惑いながらも、次第に惹かれていく。今まで自分の容姿に無頓着な吉田が、毎日ひげを剃ってくるようになり、後藤も、慕っている後輩:三島柚葉も彼女が出来たのではと気になりだす。
実は、後藤は吉田のことを入社以来見守っていて、好きになっていたのに、突然の告白に思わず断っていただけだった。
女子高生らしいまともな生活にもどしてあげたい気持ちとそれ以上の気持ち、また後藤と両思いであると分かり今後どうなっていくのか、吉田の決断が気になる。いい人ばかりの人とのつながりが、見ていて優しい気持ちになれる。
今後が楽しみ。あと一つ、女子高生を拾う。そしてひげを剃る。ではないのか・・・
普段アニメをあまり見ない人にもおすすめしたい癒し系物語
女子高生ちゃんの健気さ・可愛さと、おじさんの優しさに心が温まる物語です。特に吉田さん(おじさん)の言葉や、態度の一つ一つが疲れた体に染み渡ります。仕事終わりの深夜に見ると、涙が溢れそうなほど温かい感情になれ、ものすごく充たされた心地がします。
また、事情を抱えている主人公ではありますが、現実社会と同じ世界線にありそうな設定であり、アニメならではの複雑かつ空想的な要素が薄いため、いい意味で見始める敷居が低いと思います。
アニメをあまり見ない人でも簡単にハマることができる、門戸が広く開かれた物語だと思います。さて、最新話の3話では沙優(女子高生)の気持ちが沢山描かれる回でした。優しすぎる吉田さんに不安を抱く様子、メリットとデメリットの話。
どれも感情を大きく揺さぶってきて、あっという間に時間が経ちました。それにしても、最後の「沙優が家にいてくれるだけで、おれの生活はかなり楽しいものになったよ」のセリフは、沙優に感情移入してしまっている私にとってはたまらなかったです!
本当の共同生活が始まった二人のこれからがますます楽しみです。
女子高生を拾うという状況がかなり予想外で面白い。
「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」を見て、女子高生を拾ったシーンが、まるで捨て猫を拾うかのような感じだったのが笑えました。
酔っていれば何でもありなのかと突っ込みたくなりましたが、女子高生の誘惑に乗らなかったのが、同じ男として凄いなと感心してしまいました。
拾われた女子高生の時々見せる闇の部分が少し怖く、何か深い傷を抱えているだろうことが分かるので、主人公と同じような気持ちで「助けたい」と思ってしまいました。
本当に弱っている捨て猫を保護する感覚なんだろうなと見ていて思いましたが、同僚に「女子高生を拾った」ことを話してしまうのも、わきが甘いなと突っ込みたくなりました。
女性に騙されたような感じで弱っていたところに出会ったという設定も、あるあるで面白かったです。
無理な人には無理かも
家出した女子高生を仕事帰りのおっさんが拾って、自分の家に泊めてあげるというところから話が始まる。それだけを聞くと誘拐罪だろと突っ込みたくなるし、実際作中でもしばしば言及されている。
はっきり言って、この設定の時点で生理的に無理という人はいると思う。いくらフィクションといえども、性的な見返りについての発言をあるし、実際に件の女子高生はそういうことをしてきたと言っている。
拒否反応が出る人もいると思うので、万人には勧めがたい作品ではあるだろう。しかし、アニメ自体のできは、作画もよく、話も展開良く進み、ラブコメとしても魅力的なキャラが多く出てくるため、適性があれば十分楽しめる作品というのが、今の時点(2話放送時点)の感想である。
特殊な設定ではあるが、話がどう転ぶのか気になるアニメであるとのは間違いない。
「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の感想を書く(ネタバレ考察あり)
「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の作品情報
基本情報
タイトル | ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(略称:ひげひろ) |
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読み方 | ひげをそる そしてじょしこうせいをひろう |
原作 | しめさば |
アニメーション製作会社 | project No.9 |
アニメ放送期間 | 2021年4月~ |
話数 | 全?話 |
アニメ放送局 | AT-Xほか |
声優(CV)・キャスト | 吉田役:興津和幸 荻原沙優役:市ノ瀬加那 後藤愛依梨役:金元寿子 三島柚葉役:石原夏織 橋本役:小林裕介 結城あさみ役:川井田夏海 矢口恭弥役:逢坂良太 遠藤役:河西健吾 |
あらすじ・ストーリー
片思いした相手にバッサリ振られ、ヤケ酒をした帰り道、26歳のサラリーマン・吉田は路上に座り込む女子高生・沙優と出会った。
べろべろに酔った吉田は、前後不覚のまま行き場のない沙優を一晩泊める。
…翌朝、ふわりと美味しそうな香りに目覚めると、食卓には味噌汁が。「おはよう」
「なんだお前!!なんでJKが俺ん家に!」
「泊めてって言ったら泊めてくれたじゃん」
「…味噌汁」
「昨日“毎日味噌汁を作ってくれ~”って」
「ハァ!?絶対言わねェ!!」家出をして行き場のない沙優を追い出すわけにもいかず、吉田は家事を条件に彼女の同居を認めることに…。
こうして、家出女子高生とサラリーマンの微妙な距離がもどかしくもあたたかい、不思議な同居生活が始まった―。
引用元:「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」公式サイト
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