「憂国のモリアーティ」みんなの感想評価とネタバレ考察
スカッと感と物憂げで美しい世界観が癖になる、魅力的な作品
2期が決定する前から心待ちにするほど、1期が刺さりました。
舞台は産業革命後のロンドン。貴族階級の特権、高慢っぷりに辟易さを覚えたモリアーティ一派が、犯罪によって社会を正そうとする物語です。見始めるとひとたび癖になり、もっと他の話を見たい!という気持ちになります。
まず第一に、19世紀ロンドンを彷彿させる、豪奢と鬱屈が入り混じった世界観に引き込まれます(歴史学科に所属している友人によると、少し時代考証がおかしいとのことですが汗)。
表面はものすごくきれいにコーティングされているので、気品ある雰囲気さえ漂っている気がします(その分裏のいやらしさが凄まじい)。第二に、華麗なまでの犯罪、美しい復讐劇にスカッとした気分になります。
さらに、このタイミングに流れる【Asami Tachibana×憂国のモリアーティ】のメインテーマ「Karma」がすごくかっこいいです。アコーディオンの音が憂国のモリアーティの世界観とぴったりで、アニメ中でこの曲が流れてきたときにエクスタシーさえ覚えます。
ストレスが溜まっている時、連日出勤で疲れている時は特に染みます。1期のほとんどの作品は1話完結型だったので、体力をそれほど必要とせず、隙間時間におすすめです。沢山の人に見ていただきたいと思う、素敵な作品です。
強き女・アイリーン・アドラーの終幕
アイリーン・アドラーの強さがよくわかる演出になっていました。平民の女の子を助けて「才能だけじゃダメ。誰しもを圧倒するような実力を身につけなさい」とこの一言でアドラーの努力や過去がにじみ出ていて最高に彼女はかっこいいと思いました。
大英帝国の秘密を握ってしまったゆえに、命を狙われるというピンチに対しても、ホームズに匿ってもらおうとするなど、頭がいいこともわかります。モリアーティ教授がいなかったら、その作戦は成功していたかも…。
志が同じゆえにモリアーティ教授の仲間になるのは非常に熱かったです。「アドラーは死んだ」(生まれ変わった)髪を切って男になって、こういう演出大好きです。今回はアルバートが表に出ていたけど、裏ではウィリアムが糸を引く。
アドラーの動きもホームズの動きも全て予測していて、マイクロフトに正体を明かし、アドラーを生かす。一体ウィリアムはどこまで計算しているのか。アルバートもウィリアムのプランをきちんと実行できるあたり優秀なんでしょう。
新しい仲間が加わった犯罪卿は次何をするのか、男になったアドラーはどのように活躍するのか、非常に楽しみです。
シャーロックホームズが原作
シャーロックホームズに出てくるモリーアーティ教授が主人公のアニメです。私は漫画から入りましたが、作画が原作漫画に負けず綺麗でした。中世イギリスが舞台なので、ドレスとかの衣装も好きです。声優さん達もイメージに合っていたと感じてます。
シャーロックホームズの敵が主人公ですが、モリーアーティ教授が何故犯罪を犯しているのか、当時のイギリスの社会背景が語られているなと思って視てました。そして、一期ではシャーロックとちょっと深い関わりを持ったところで終わっています。
二期一話からシャーロックがしっかり出ていて、今後シャーロックとモリアーティがどう関っていくのか、二期はどこまでの内容をやってくれるのか楽しみです。シャーロックホームズを読んだ事がある人はもちろん、知らない人でも楽しめるアニメです。
それぞれの思惑渦巻く対決が見ものです
19世紀末期「貴族至上主義」の世界を、スタイリッシュな画と共に見事に表している所が気に入っています。第1期は、主人公であるモリアーティ兄弟の事を中心に描かれていて、その結束が出来ていった過程が面白かったです。
また「傲慢な貴族たち」に情け容赦なく断罪を下していき、その貴族に虐げられている弱者を助けていくシーンが魅力的でした。
そして2期辺りから、因縁の相手であるシャーロックホームズも登場してきますが、今まで映画やドラマで知っているイメージとは違って、モリアーティらの方が知的で紳士的な感じで、シャーロックの方が少し粗野な感じなのも、新鮮な気持ちで観られる面白いポイントです。
更にはアイリーン・アドラーも出てきて、3つ巴の争いが起こっていく所もその展開の行方にどんどん楽しくなっています。
世界一有名な探偵のライバルの物語
原作と変わりないキレイな作画。食べ物や植物、なによりキャラクターの見せ場やアップのシーンはこだわりを感じます。モリアーティ教授、美しいです。
1話はアニメオリジナルストーリーです。『憂国のモリアーティ』という作品をわかりやすく端的に説明している話だと思います。教授の喫煙シーンが美しいです。そしてルイスの作ったオムレツが美味しそうです。照れ顔もかわいいです。
1話にはモリアーティ家の魅力が詰まってますね。2話からは原作のストーリーですが、トリックが変わっていたりします。しかしほとんどは原作に忠実に作られているので、原作ファンも満足できると思います。
6話からシャーロックホームズが登場します。ホームズの推理も凄いですが、やはり主人公モリアーティ教授はそれすら想定して動いています。すさまじい頭脳戦を繰り広げています。ホームズのアクションシーン、かっこよかったです。
アニメの演出によって、犯人や依頼者の感じたモリアーティ教授の恐ろしさや凄さを視覚と聴覚でより鮮明に感じます。視聴後、興奮して眠れなくなります。2期もクオリティも素晴らしいものでしたので、期待大です。
これがモリアーティの真実の姿かもしれない
小説ではシャーロック・ホームズの好敵手であり、シャーロックが「犯罪界のナポレオン」と呼んだモリアーティが主人公です。
そもそも謎の多いモリアーティですが、彼が高い知能を持ち、社会的地位も持ちながら、何ゆえに犯罪集団のトップになったのか、このアニメはまさにそんな理由があったのかもしれないと思わせる内容です。
特に三人兄弟とすることで、よりモリアーティらしさにそれぞれが加担していて、ホームズファンも納得させるのではないかと思います。もちろん宿敵シャーロックも登場します。
二人が最初に出会うシーンは、ちょっとした推理バトルが展開され、控えめながらワクワクさせるものでした。ホームズの小説を知らなくても、クライムもの、サスペンスものとして、充分に楽しめると思います。
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「憂国のモリアーティ」の作品情報
基本情報
タイトル | 憂国のモリアーティ |
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読み方 | ゆうこくのもりあーてぃ |
原作 | 竹内良輔、三好輝 |
アニメーション製作会社 | Production I.G |
アニメ放送期間 | 第1クール:2020年10月~12月 第2クール:2021年4月~ |
話数 | 第1クール:全12話 第2クール:全12話 |
アニメ放送局 | TOKYO MXほか |
声優(CV)・キャスト | ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ役:斉藤壮馬 アルバート・ジェームズ・モリアーティ役: 佐藤拓也 ルイス・ジェームズ・モリアーティ役:小林千晃 セバスチャン・モラン役:日野聡 フレッド・ポーロック役:上村祐翔 シャーロック・ホームズ役:古川 慎 ジョン・H・ワトソン役:小野友樹 |
あらすじ・ストーリー
19世紀末。産業革命が進む中、着実に勢力を拡大し栄華を極めたイギリス。
しかし技術の進歩と発展とは裏腹に、古くから根付く階級制度によって、人口の3%にも満たない貴族たちが国を支配していた。
当たり前のように特権を享受する貴族。明日の暮らしもままならないアンダークラス。人々は生まれながらに決められた階級に縛られて生きている。
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは、そんな腐敗した階級制度を打ち砕き、理想の国を作り上げるために動き出す。
シャーロック・ホームズすら翻弄した“犯罪卿”モリアーティ。犯罪による革命が、世界を変える――
引用元:「憂国のモリアーティ」公式サイト
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