劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語

まどかマギカ叛逆の物語
C) Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion
4.8
5つ星のうち4.8 (合計5レビュー)
★580%
★420%
★30%
★20%
★10%

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」みんなの感想評価とネタバレ考察

深すぎて怖いくらいの愛がテーマの作品

2021年5月11日

テレビシリーズの展開に度肝を抜かれ、どうやって続編映画にするんだ…!?とドキドキしながらの鑑賞でした。

何故か散っていったはずの魔法少女達が復活しており、しかも力を合わせて共闘しているという、ファンならば涙を流して喜ぶ始まりでしたが、だんだんと雲行きが怪しくなっていき、不思議な世界の真実が明かされると「あぁ…」とまた絶望しました…。

しかし、まどマギシリーズは、絶望に落とすまでの表現が本当に上手すぎます…。当初は無二の親友だったのに、「魔法少女として世界を守るために概念となったまどか」と「世界よりもなによりもまどかを守るために悪魔になったほむら」の心のすれ違い、行き違いは、テレビシリーズで打ちのめされた心をさらに抉ってきます。

救いはないけれど、誰も不幸ではない、不思議な映画です。

もんもこ

この映画を何回もループするはず

2021年5月8日

①圧倒的な映像の美しさ

アニメも可愛いタッチのキャラクターたちと、魔法少女が戦う魔女たちの、あのおどろおどろしい独特な世界観が魅力的でしたが、本作も負けず劣らず。

それに加えて、更に進化した映像美がすごいです。特におすすめは、ほむらとマミが一騎討ちで対決するシーンは、瞬きする間も惜しいほどの展開です。というか二人とも強い…。

②まさかの展開

まどかを想う気持ちが強すぎた故のほむらの力の解放。魔法少女が穢れを溜めてしまうと、魔女へなってしまいます。ほむらのまどかへの愛はその先の進化へと繋がっていくのでした…。

まさかの衝撃のストーリーに、一回では感情が追いつかないので、何回も落ち着くまで観ることとなるはずです。

③この先にある続編

先日、この映画の続編『魔法少女まどか☆マギカ ワルプルギスの廻天』の制作が発表されました。この劇場版の続編…。しかもタイトルに最悪の魔女ワルプルギスとあり、気になるポイント満載です。なにより、また活躍するまどかたちに会えるかも!と今からワクワクしています。

ことことことちゃん

真のハッピーエンドとはどういうものなのか。

2021年5月8日

アニメ版ではまどかが自分の願いを代償に魔法少女たちを救い、物語は最終回を迎えました。続編の劇場版である今作は、まどか・ほむら・マミ・さやか・杏子の仲の良い日常や「ナイトメア」退治の様子が描かれているところからスタート。

見てるこちらも「この世界線はどうなっているんだろう?」と違和感を覚えます。ストーリーが進むにつれて、ほむらもこの世界に違和感を感じていきます。カラフルでポップだった世界がダークファンタジーに変わっていく様子はお見事。

とくに覚めない悪夢のようなバスのシーンは最高に不気味でした。まどかは怖くても、世界のためになら自分が犠牲になっても良いと思える強い、女の子。ほむらはまどかのためなら世界が犠牲になっても良いと思える、優しい女の子。

二人の思いが通い合うようですれ違う、切ない場面では涙ぐみました。続編の制作が発表されましたが、どういった結末が用意されてるのか楽しみです。

ルウ

最初から最後まで驚かされる

2021年5月8日

アニメの続編ということで見ていくと、アニメシリーズとは全く違う展開がされていて、謎は深まるばかりだったのですが、それも含めて伏線として張っていたので、いい意味で裏切られました。

戦闘シーンも本編と比べて、アクロバティックで楽しんでみることができました。お馴染みのClarisが歌うopも、歌詞にいろんな意味が想像できて、映画と擦り合わせて聴いてみるのも面白いです。

また、敵キャラや空間の独特なレイアウトも健在で、より派手になっていたので、それも含めて楽しむことができました。終わり方は気になるような続きが仄めかされており、ここからどう展開していくかが楽しみです。

アニメ本編を楽しんでみることができた人なら、確実に楽しむことができます。

のむ

最高のバットエンドで最低のハッピーエンド

2021年5月8日

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語のネタバレあり感想です。テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』からの続編のため、まだアニメを見ていない方は予習してからの視聴をおすすめします!

【あらすじ】

自らのすべてと引き換えに魔法少女たちの残酷な運命を変えた主人公『鹿目まどか』。世界でただひとり『鹿目まどか』を覚えているのは『暁美ほむら』だけ。まどかが守った世界を守り続けるため、ひとり戦い続けるほむら。

気が付くと魔女のいない世界で失ったはずの仲間たちと、共に戦う世界にいた。この世界は一体なんなのか。世界の謎に迫るほむらは残酷な真実を知り――

【ネタバレ感想】

開幕メルヘンチックな場所で連携しながら戦う魔法少女たちがいます。そこには本編(テレビアニメ版)で世界からいなくなったはずの『鹿目まどか』や『美樹さやか』までも現れます。

『魔女』ではなく『ナイトメア』なる敵を倒すために協力しているとのことで、無事にナイトメアを倒したあとには、仲良く学校に行ってお弁当を分けっこしたりと幸せそうな様子です。

疑問だらけになる脳内と彼女たちの幸せそうな姿にこのままでいて欲しいと強く願いますが…。

ほむらはこの世界が偽物であり、まどかが願って消えたはずの『魔女』がつくったものだと気づきます。『魔女』とは絶望した『魔法少女』の成れの果てのすがた。まどかが自分自身の存在を懸けて消し去った『魔女』をほむらは必ず倒すことを誓います。

さやかを疑い、杏子に協力してもらい、マミが大切にするシャルロッテを攻撃することでほむらは仲間を失っていきます。それでも真相を追い求めた結果は『魔女』は『暁美ほむら』。だれより憎んでいた『魔女』。それが自分自身だったという真実でした。

絶望したほむらが『魔女』に転じていく過程が描かれるのですがこの場面が最高です。燃え落ちる街、ほむらの感情に呼応して世界は壊れていき、魔女としての姿を現していきます。

魔女の中でまどかを幻視し、そこでも彼女を失ってしまいます。絶望のなかで人間としての彼女が壊れていき、魔女として完成してしまう。この場面が何度見ても泣けます。このシーンからラストまでを何度繰り返したかわかりません。

しかも、まどかを狙ってこの世界に入り込んだインキュベーター『キュゥべえ』から、この世界にいる仲間たちは本物で、魔女としての自分が彼女たちを引き込んだことを知らされます。

ほむらがまどかに助けを求めるのを待っていた。そうすれば彼女の本当の力を観測し、いずれはエネルギーとして回収もできるだろうから。そう言うキュゥべえを憎み、攻撃しますが彼を消し去ることはできそうにありません。

さらに都合のいい夢の中に閉じこもり、まどかを危険に晒した自分を憎みます。まどかを守れなかったから、この世界を守っていたのに、自分自身が彼女が消えた原因の『魔女』となってしまったことを呪います。そして最後の魔女を消し去るために、自分自身を殺す決意をします。

一方、外から魔女を見ていた仲間たちは魔女になったほむらを救うため懸命に彼女へと呼びかけます。まどかとさやか、シャルロッテは魔女化するほむらを助けるために自分からこの世界に飛び込んできていたのです。

『円環の理』としての力を振るい、ほむらを救おうとするまどか。そんな彼女を拒み切れず手を伸ばすほむら。

映像も音楽もハッピーエンドの最高潮、観客も良かった、幸せになってねと涙する場面です。しかし、そこで終わらないのが『魔法少女まどか☆マギカ 』です。

まどかの手を掴み「このときを待ってた」というほむら。自らのソウルジェムを噛み砕き、呪い(愛)を迸らせてまどかをとらえます。

呪い(愛)で世界を塗り替えて『円環の理』の一部、『鹿目まどか』の記憶と感情を切り離し呑み込むことで『悪魔』ほむらとして生まれ変わりました。

自身を『悪魔』というほむらが作り変えたのは『鹿目まどか』が存在する世界でした。『円環の理』という魔女を消し続ける装置ではなく、普通の幸せな女の子として自分のそばにいて欲しい。それこそがほむらの本当の願いだったのです。

しかしこの世界の改変は、まどかの『円環の理』の力と記憶を完全には抑え込めていません。さらには、まどかの仲間たちもこの状況を受け入れないとほむらに立ち向かおうとします。

いつかは破綻することは避けられない。そんな予感を感じさせながら、つかの間の夢の中にいるほむらの美しさと悲しさに最高のバットエンドで最低のハッピーエンドの余韻に浸るのでした。

脚本、アートワーク、音楽すべてが最高の物語をぜひ見てみてください!

Labo

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「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」の作品情報

基本情報

タイトル 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語
読み方 げきじょうばん まほうしょうじょまどかまぎか はんぎゃくのものがたり
原作 Magica Quartet
アニメーション製作会社 シャフト
上映日 2013年10月26日
声優(CV)・キャスト 鹿目まどか役:悠木碧
暁美ほむら役:斎藤千和
巴マミ役:水橋かおり
美樹さやか役:喜多村英梨
キュゥべえ役:加藤英美里
志筑仁美役:新谷良子
鹿目詢子役:後藤邑子
鹿目知久役:岩永哲哉
早乙女和子役:岩男潤子
佐倉杏子役:野中藍

あらすじ・ストーリー

魔法少女は絶望から救われたのか――
“円環の理”に導かれて、少女たちの新たな物語がはじまる

鹿目まどか。かつて、幸せな日々をおくっていた平凡な一人の少女が、その身を賭してすべての魔法少女たちを残酷な運命の連鎖から解き放った。

まどかへの想いを果たせぬままに取り残された魔法少女・暁美ほむらは、彼女の残した世界でひとり戦い続ける。
「懐かしいあの笑顔と再びめぐり合うことを夢見て―」

テレビシリーズをベースに製作された『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編/後編]』を経て、満を持して送り出される『[新編]叛逆の物語』。

総監督・新房昭之、脚本・虚淵玄(ニトロプラス)、キャラクター原案・蒼樹うめ、アニメーション制作スタジオ・シャフト。そして彼らを中心に多くのメインスタッフが再集結。脚本・作画、全てが完全新作。

鹿目まどかは世界を変えた。その後の世界で、魔法少女が見るのは、希望か、絶望か。

引用元:「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」公式サイト

PV予告動画

https://youtu.be/mjx4ubndQ2k