「プラネテス」みんなの感想評価とネタバレ考察
本物感なし
近未来設定としてはあり得ない宇宙開発状況で、リアル感がない。
扱う内容もあまりにも拙い。
あくまでもアニメ上でのストーリーとして見るには問題ない。
リアルな出来事としてはとても見てられない。
近い将来、現実になる世界観
宇宙を舞台にしたアニメはたくさんあるし、宇宙といってすぐに思い浮かぶのは、戦闘メカが出てきたり大きな船が出てきたり、その世界で苦しみながらも仲間を救ってくれて、一人時代を突き進んでいくようなヒーローが出てくるような、そんなアニメばかりだと思います。
そんな中で、このプラネテスは特別な才能を持つようなヒーローも出てこなければ、不思議な形の宇宙の生命体も出てこない、むしろ他のアニメでは画面から見切れていたり、カットされているような、宇宙デブリをひたすら回収するお仕事アニメです。
正直本放送の時は子供過ぎて、このアニメの良さが全然わからなかったのですが、声優が亡くなられた田中一成さんということで見始めたら、すっかりはまってしまいました!
生活と自分の夢との間で悩んだり、このままでいいんだろうかと不安に思ったり、毎日会社に行って仕事を続けて生きている今だからこそ、深くささるエピソードがいっぱいです。
それにデブリの問題はこの2022年でも大きな問題になっていて、宇宙部門としてこの問題に取り組む企業も実際に出てきました。
今の地球から宇宙を眺めているだけの私たちからすると、宇宙に出るだけでエリートでありヒーローですが、それが珍しくない世の中になると、地味で華々しさがないから会社のお荷物的扱いにされてっていうので更に親近感が沸き、更に田中さんのあのいい感じに脱力感のある声で、見れば見るほど主人公のハチマキが好きになります。
こういう仕事があってこそたくさんの人が安心して暮らせるし、海外だろうと宇宙だろうと、どこで働こうがそこで働く人の悩みは同じで、もがきながら自分の選択をしていくんだっていうメッセージと、死が隣り合わせの怖い宇宙の中で美しい地球が描写されて、もうすぐそこまで来ている未来の一つを覗き見れる素晴らしいアニメです!
新しい視点の宇宙アニメ
声優がとても豪華です!主人公のハチマキを演じる田中一成さんをはじめ、折笠愛さん、子安武人さん、雪野五月さんなど錚々たる面々です。特に、田中一成さんは2016年にお亡くなりになっているため、今となってはテレビでお声を聞けるのはとても貴重な機会です。
青年役を演じる田中さんのお芝居はとにかく熱くて夢にまっすぐで、でもすごく不器用なのがよく伝わります。プラネテスのアニメ版は、漫画原作とはお話が大きく異なります。
しかし、その根底にあるキャラクターみんなが宇宙を愛していること、人間を愛していること、仕事に誇りを持っていることは変わりません。ハチマキの後輩である田辺が「デブリ課はかっこいいんです!!」と言い切るところがスッキリします。
近未来、宇宙での生活や人の気持ちをリアルに書いた傑作
宇宙の無重力と、宇宙で企業人として働く人たちを作画で見事に表現している作品。無重力下での力場の移動などがとてもリアルでありながら、その世界は、決して夢物語ではなく、働く人達、地球や月で生きる人のリアルな生活が画に沢山現れています。
その一方で、一番大事にしているのは、人の気持ちというのがこの作品のとても感情移入しやすいところです。原作に比べて、恋愛要素や友情など、宇宙空間でなくても感じる葛藤や、夢や、利己的な心だったりの表現がとても多くリアルです。
主人公の星野八郎太(ハチマキ)を演じておられた声優の田中一成さんが、等身大で演じきった作品とも思っています。ハチマキのちょっと抜けているというか、人間臭いところも、葛藤する様子も、最終話のプロポーズもめちゃめちゃ素敵です。
また、オープニングテーマの『DIVE IN THE SKY』も挿入歌の『プラネテス』も素敵です。夢に突き進む力も、自分のすべてを包み込んでくれる場所も両方大事で、それをBGMでも伝えてくれているように思います。
秀逸な世界観と作画、声優さんの演技力、音楽、個性豊かなキャラクターたちと、どれをとっても素敵な作品なので、一見の価値アリです。
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「プラネテス」の作品情報
基本情報
タイトル | プラネテス ΠΛΑΝΗΤΕΣ |
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読み方 | ぷらねてす |
原作 | 幸村誠 |
アニメーション制作会社 | サンライズ |
アニメ放送期間 | 2003年10月~2004年4月 |
話数 | 全26話 |
アニメ放送局 | NHK BS2 |
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