「ぐんまちゃん2期」みんなの感想評価!面白い?つまらない?
適度な暴走を愉しむ高度なネタアニメ
子供はちゃんと愉しめる。ときどき深い話もある。でも一話まるごと「オートレースの説明」に費やしたり、ぐんまちゃんが見てるロボットアニメがそのまま流れたりもします。
舞台は群馬県とは似て非なる「ぐんま」という一種のユートピア、ナレーションなどでも「ひらがなぐんま」と明言されてます。他県の人たちには「ひらがなぐんまにはイチゴや古墳やダルマやオートレースがあるからたぶん群馬県にもある」くらいのPRになればいいんです。
たぶん私たち擦れたアニオタは子供が素直に見て愉しんでる後ろで(おいなんだ今回の話)とか(なにこの豪華声優陣)とか心の中でツッコんで、大人げない巧さのぐんまちゃんの似顔絵を番組に投稿して「○○ちゃん(38)」とか紹介されてぐんまちゃんに独特なゆるい声で「みんなうまいねぇ〜」って褒めてもらうのが正しい愉しみ方。
心配
ぐんまちゃんは、当然ながら群馬県の公式キャラクターであって、つまりは群馬県の魅力発信のために必要となる広報的な役割を果たしていると言っても過言ではありません。
しかしながら、作品を視聴していて群馬県の魅力を感じられる瞬間はほとんど無いに等しいと言わざるを得なかったです。結局のところ、本作を通して何を伝えたいのかが明瞭ではなく、場合によっては誤った印象を与えてしまう恐れがないとも言いきれないでしょう。
ただ単にぐんまちゃんの愛らしさを届けていきたいのであれば、そこに的をしぼってストーリーを展開させていけばいいものの、如何せん不必要な要素の数が尋常ではありません。したがって、ぐんまちゃんの良ささえも奪われていました。
解決法
長男と次男で抱える悩みがそれぞれであり、その悩みから生まれた苛立ちをぶつけるぞという場面で、なぜだかぐんまちゃんの固有スキル発動によって、話し合いが設けられることなく解決してしまうのは不自然としか言いようがなかったです。
要するに、物ごとは何一つとして解決に至っていないのであり、見ているこちらとしてはモヤモヤしたままの状態で放置されたも同然でしょう。
問題もしくは悩みを放置したということは、解釈を変えると逃げと同じことであるため、果たしてそれらに向き合うことなく逃げの選択肢を提示してよいものなのか、少なくともよいとは言いきれません。根本的な解決に至らなければ、まるで意味がないと考える私なので不満でした。
群馬県のアニメ
声優や絵やストーリーがとにかくかわいい。ゆるいぐんまちゃんたちの物語、群馬に関することがアニメにされているので群馬県民は見た方がいい。ぐんまちゃんがとにかくかわいく抱きしめたくなる。
30分アニメ数本入りとしてはやや長く感じるので、もう少し時間を減らして時間を短くして量を作ったほうがいいと思った。「ぐんまパワー」の言い方がカタコトでかわいいし、意味をなしていないところが好き。
アンパンマンみたいな弱くなったぐんまちゃんがパワーを取り戻すのが好き。毎回群馬県のステルスマーケティングをさりげなくしてくるのも可愛くていい。オープニングもエンディングも親しみやすい。まったり好きな時に見れるので今後も楽しみです。
それでいいのか
群馬県の公式キャラクターであるぐんまちゃんを主人公として紡がれるストーリーであるのだから、もう少し群馬県ならではの特色を出すべきではないのかと思いました。
これと言って群馬県要素は感じられず、ぐんまちゃんの謎スキルが炸裂するのみでわけが分かりません。癒しでどうにかさせる、いかにもご都合主義的展開としか言いようがなかったですね。根本的な問題の解決を放棄しているようにしか見えませんよ。
たとえ対象年齢を低く設定しているにしても、問題から目を逸らすという描き方は如何なものかと頭を悩ませるところでしょう。群馬県としてこのままでいいものなのか、相も変わらず舐め続けられるだけにしか思えないアニメになっていました。
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「ぐんまちゃん2期」の作品情報
基本情報
タイトル | ぐんまちゃん シーズン2(2期) |
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監督/脚本 | 本郷みつる |
アニメーション制作会社 | アセンション |
アニメ放送期間 | 2023年4月~ |
話数 | 全?話 |
アニメ放送局 | BSフジ、群馬テレビほか |