「季節のない街」みんなの感想評価評判!ひどいつまらない?面白い?
人間の温かさも冷たさも描くドラマ
仮設住宅の住民たちのハートフルなストーリーと思いきや、強姦や母親からの裏切り、ホームレス親子の悲しい別れなどを生々しく描いており、すごい人間ドラマを見せつけられた気がしました。
住民たちとのほっこりしたやり取りもありつつも、「普通」ではないことの辛辣さが心に突き刺さりました。特に印象深かったのは、ホームレスのリッチマン親子でした。家もお金はなく、息子がいろんなところからほどこしをもらうという、みすぼらしい生活ながら、リッチマンは想像力を働かせて、これから作る豪華な家を語りあっています。
ホームレスになっても自分の頭で考えることを忘れずに、どこか気品あふれるリッチマンと、そんな父の生活とプライドをなんとか支えようとする息子の姿が健気すぎて、彼が亡くなってしまった時には泣けました。人間の温かさだけではなく、人間の冷たさやどうしようもない痛みも描いている、すごいドラマだと思います。
仮設住宅に生きる人たちの人間描写が素晴らしい
仮設住宅に住む、いろんな事情を抱える個性豊かな住民たちの姿が、いきいきと描かれており、とても見ごたえのあるドラマです。新参者で住民たちの様子を報告する仕事をする半助が、仲良くなるタツヤとオカベの楽しそうな雰囲気が、見ていてほほえましいです。
特に印象に残ったエピソードは、タツヤとお母さんの話でした。家族と一緒に住むための貯金をコツコツしていたタツヤですが、お母さんは金の無心に来る兄に、その貯金を渡してしまう、という内容が、なかなかにしんどかったです。
兄が事故で瀕死になった時、お母さんに「家族より貯金の方が大事なんでしょ!」と罵倒されるシーンは胸が痛くなりました。そんな中で涙を流す仲野太賀さんの演技が、素晴らしかったです。数々の名作を作ってきた宮藤官九郎さんならではの鋭い人間描写が、素敵だなと思うドラマです。
京本さんの意外な一面が見られます。
物語は保育士と保護者の話なので、ロケ地の保育園がドラマの「ブラックガールズトーク」に使われた保育園で、そのドラマの印象がどうしても強くなってしまいます。でも、保育士と保護者の設定の恋愛があってはならないことなので、禁断の恋のような感じがして、良いです。
俳優は主役の京本大我さんが前回の主役のドラマの「束の間の一花」が病弱な役だったので、今回のドラマの役が全然違う京本さんで、違った一面を見ることが出来ます。それから、共演者も青田役の田辺桃子さんがコミカルな役が上手なので、安心して見ていられます。
音楽はSixTONESが主題歌を歌っているのですが、ドラマの「恋なんて、本気でやってどうするの?」の主題歌に似ているなと思いました。
とても人間味が表れていて、でも面白いです
物語は宮藤官九郎さんの企画・監督・脚本なので、面白いのは間違いないです。でも、宮城県出身の宮藤さんらしく、東日本大震災を思いやった、とても人間味が表れていると思います。
俳優は主役が池松壮亮さんなのですが、池松さんは映画に出ることが多いので、このドラマもどちらかというと映画を見ているような感じがします。それから、共演者には濱田岳さんや片桐はいりさん、仲野太賀さん、荒川良良さんなど、演技が上手で、個性的な人が多いので、面白いです。深夜帯のドラマは新人の人が多いのですが、新人の人がほぼいないので、クオリティが高いです。
音楽は誰と書かれていませんが、宮藤さんのドラマらしく、ドラマの「あまちゃん」に似ています。
心が震えた夜
「季節のない街」を見て、正直心が揺さぶられました。主人公・半助の、ただ生きているだけの生活に、初めは共感を覚えました。でも、徐々に仮設住宅の住人たちとの絆が深まっていく様子に心打たれました。
特に、タツヤやオカベ、六ちゃんといったキャラクターたちが持つ個性と彼らが織り成すコミュニティーの温かさに、私自身も救われた気持ちになりました。
ドラマは時に重いテーマを扱いつつも、その中にある人々の強さや温かみが、非常にリアルに描かれていて引き込まれました。猫が登場するシーンも、なんとも言えない癒しを与えてくれて、個人的にはポイント高めです。
こんなにも人生の様々な側面を描き出すドラマは珍しく、ただの娯楽を超えた何かを感じさせてくれました。結局、私たちは皆、何かに縛られながらも、その束縛の中でどう生きるかが問われているのかもしれませんね。
「季節のない街」感想評価と口コミレビューを書く(ネタバレあり)
「季節のない街」の作品情報
基本情報
タイトル | 季節のない街 |
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読み方 | きせつのないまち |
原作 | 山本周五郎 |
監督・脚本 | 宮藤官九郎 |
ドラマ放送期間 | 2024年4月〜 |
話数 | 全?話 |
ドラマ放送局 | テレビ東京系 |
作品概要・あらすじ内容
「季節のない街」というドラマは、宮藤官九郎による企画・監督・脚本で、池松壮亮、仲野太賀、渡辺大知が出演している作品です。このドラマは、仮設住宅が建ち並ぶ街を舞台に、そこで生きる人々の青春と群像を描いたエンターテインメント作品です。
主人公は、謎の仕事の依頼でその街にやってきますが、徐々にその街とそこで生きる人々の魅力に引き込まれていきます。たとえば、街の青年部を率いるタツヤや、メンバーのオカベなど、個性的なキャラクターが登場し、彼らの生きざまや絆が描かれます。
ドラマは、人間の温かみや強さ、時には葛藤や悲しみも感じさせるストーリーを通じて、視聴者にさまざまな感情を呼び起こします。