「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」みんなの感想評価とネタバレ考察
少し前にしか戻れないっぽいとで泣いた
せっかく今まで頑張ってきたのにもうだめだーな時に自分の命犠牲にして戻してくれた博士に号泣。勇気もらった
歌で繋ぐ100年の旅
「歌で人を幸せにする」という使命を持った、歌姫AIとして誕生したヴィヴィが、未来で起こる人とAIの戦争を阻止するために、未来からやってきたAIのマツモトと出会い、一緒に行動する中で、二人の関係が良きパートナーとなり、ヴィヴィは「心を込めて歌うこととは何か」という疑問の答えを見つけることができたのが、良かったと思います。
未来が変えられない、歌えないという絶望にも負けず、覚悟を決めてラストチャンスに賭けて最後に歌ったヴィヴィの歌声も曲もとても素晴らしく、マツモト達は迫力のある戦闘シーンで悲壮感もあるけど、それでも美しいと思えるシーンでした。
ヴィヴィの歌で暴走していたAIを停止することができ、ラストシーンでは平和になって、新しいボディになったと思わせるヴィヴィとマツモトの姿が観れて、オリジナル作品なのに綺麗にまとまって良い最終回でした。
特別総集編では、歌姫AI達の歌を入れて100年の旅を振り返り、この総集編だけでも素晴らしかったです。今期の作品の中でトップレベルに大好きでオススメしたい作品です。
AIの可能性を考えさせられるアニメ?それとも現実?
『AI』という技術の可能性や危険性について考えさせられるアニメで、見ていない方には是非見て欲しいアニメです。
物語は未来で起こったある一つの事件を、AIの意識データを過去に飛ばし、過去からその事件へ繋がっていく小さな要因を未然に防ぐという趣旨のアニメなのですが、そのシンギュラスポイントを迎える度に考えさせられました。
現在の私たちの世界でも発達しつつあるAI。それが抱える暗い部分に焦点を充て物語が展開されており、何が正解なのか?を都度考えさせられました。
よくあるループものとは異なり、過去を修正したら未来へ戻るのではなく、修正したポイントから数十年後の未来に向かって年を取らないAIが歩んでゆく様もとても面白かったです。
歌が魅力的なものばかりな作品
作品全体としては面白かったです。個人的にめずらしく、最終話まで見続けて良かったと思えた作品でもありました。
全13話の中で特に話の内容に引き込まれ、また考えさせられ、感情を揺さぶられる話数をあげると、1話と2話の100年後にAIが人類を滅ぼす未来を変える物語のはじまり。
そしてその100年後の未来を変えるべく、本来は殺されてしまう運命だった議員の命を救えたものの、主人公であるヴィヴィの初めての熱心なファンであり、愛情を持って接してくれた少女モモカを救えず、目の前で死ぬ様をただ見ていることしかできなかった回。
4話の宇宙ホテル・サンライズの地球への落下を食い止めるべく、乗客全員を避難させたあと、最期まで人のいない場所にサンライズが落ちるよう、システムを修正し続けたエステラとエリザベス、AI姉妹の絆。
6話の女性型AIであるグレイスを1人の女性として愛し、生涯をかけて守ると誓ったものの、研究者たちの欲のせいでグレイスを奪われ、守れず失い、ヴィヴィの前で自殺した冴木博士。
そしてラスト100年後、歴史を変えてきたにも関わらず、またしてもAIが人類を滅ぼし新たな人類になるという答えを導き出した全AIを管理しているアーカイブと、それを止めるためにヴィヴィと反AI組織トァクの人間が力を合わせて奮闘した12話と13話。
この話数についてはAI、人間問わず命や信念について考えさせられることがほとんどだったため、本当にグッと来るものがありました。終わり方に関しては、まあ上手くまとめられたのではないでしょうか。
なぜヴィヴィの髪が短く切られてしまったのか、人類を心を賭して守ったあと、何年後にヴィヴィが歌姫AIとして再起動したのか、この2つだけは今でも気になりますが、尺の問題と思って割り切ろうと思っています。
ただ、9話は正直おもしろくなかったです。ヴィヴィを執拗に追うトァクから離脱した垣谷の考えと行動が何度見ても理解できないうえ、25分以内に収めるために話のテンポを早くしているのが視聴者にも伝わってきて「垣谷の登場は少しで良かったのでは?」と今でも思います。
このアニメのキーとも言える歌…OPや挿入歌はどれも素敵で心地よいものばかりなので、歌だけ聞いてみるのもありだと思います。
人工知能の100年とは
AIがタイムリープして人類を救うというのは斬新な発想で、導入部分から引き付けられるストーリーでした。自律人型AIのディーバが、ヴィヴィと名乗ることになるまでの流れも凝っていて印象深いスタートだったと思います。
100年後のAIの暴走を回避するというのが最初からの目的でしたので、1クールでは短いのではと危惧していましたが、やはりそうなってしまったのは残念な点です。
それでも一つ一つのエピソードはかなり練られたシナリオで、登場キャラの悲劇も含めてすばらしい内容でした。更にそれぞれのエピソードが未来に影響してくるのは、非常に見事なストーリー構成です。
AIの可能性という壮大なテーマを、制約がありながらもうまくまとめたのは評価できます。100年の移り変わり、そして人の思いをこれだけまとめたのは見事です。多くの悲しい出来事を乗り越えて、未来への道を切り開いたラストは心に残るものでした。
マツモトのキャラがいい
このアニメのタイトルはヴィヴィなんですが、劇中ではディーバとか言われたりするので、ちょっとだけ混乱してしまいます。ですが、近未来の話だったら先の未来を垣間見ている感じでワクワクさせてくれます。
アンドロイドと結婚するという話が出てくるのですが、この話を見た時に昔見たCLAMP原作のちょびっツという漫画が頭によぎりました。
このアニメでも色々と悲しみを帯びている感じで、見ていてどうしようもない気持ちに襲われますが、それがまた良かったりします。ディーバの相棒であるマツモトというAIがまた可愛らしいので、すごく頼りになります。
前半ではクマのぬいぐるみだったのですが、後半では四角いキューブになって登場する感じが面白かったです。
防げなかったAI戦争
客観的に見たらヴィヴィの首は青く点灯していて、暴走しているAIたちは赤く点灯していると違いに気が付くけれど、周りの人間が次々AIに襲われている場面を目撃していたら冷静さを失うのも当然だろうなと、1人の男性がヴィヴィに声を掛けられたけれど、首を見ただけで逃げ出してしまったことも納得でした。
結局すぐさま自動車に撥ねられてしまったので、後味が悪くてたまりませんでしたが、追い打ちを掛けるかのような「御利用ありがとうございました」で、より一層怒りの感情が掻き立てられました。
そんな暴走したAIたちに、1人で立ち向かっていたヴィヴィの前にマツモトが現れた時は、ホッとしたと同時に、同じ使命を持った2人の強い絆を感じたシーンでもありました。
松本オサムとヴィヴィ
友達を連れて来るようになった少年のオサム、奥さんを連れて来た大人のオサム、そして、妻・ナナを喪い娘・ルナを授かったオサム、彼の歴史を見た上で改めて1話目を見てみると、何故100年後の松本博士がヴィヴィを選び、人類の未来を頼んだのかがより深く理解出来た気がしました。
けれど、また来年ねと深い眠りに付いたヴィヴィに、戦争のない未来でもし縁があったらまた会いましょうと告げて去ったマツモトだったのに、長年ヴィヴィが曲作りをしていたことを知っていた松本博士が、ようやく出来上がったんだねと喜び、次に目が覚めたらきっと歌声を聞かせてくれと言っていたのに、修正したはずのAI戦争が起こっていて、何故?どうして?今までの修正は全て無駄だったの?と色々気持ちが追い付きませんでした。
「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の感想を書く(ネタバレ考察あり)
「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の作品情報
基本情報
タイトル | Vivy -Fluorite Eye’s Song- |
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読み方 | ヴィヴィ フローライトアイズソング |
原作 | Vivy Score |
アニメーション制作会社 | WIT STUDIO |
アニメ放送期間 | 2021年4月3日~ |
話数 | 全?話 |
アニメ放送局 | TOKYO MXほか |
声優(CV)・キャスト | ヴィヴィ役:種崎敦美 マツモト役:福山潤 エステラ役:日笠陽子 グレイス役:明坂聡美 オフィーリア役:日高里菜 エリザベス役:内山夕実 ルクレール役:山根綺 アントニオ役:小山力也 アーカイブ役:大原さやか ナビ役:泊明日菜 |
あらすじ・ストーリー
歌でみんなを幸せにするために――。
“ニーアランド”、それは夢と希望と科学が混在したAI複合テーマパーク。史上初の自律人型AIとして生み出され、施設のAIキャストとして活動するヴィヴィは日々、歌うためにステージに立ち続ける。しかし、その人気は今ひとつだった。
――「歌でみんなを幸せにすること」。
自らに与えられたその使命を果たすため、いつか心を込めた歌を歌い、園内にあるメインステージに立つことを目標に歌い続けるヴィヴィ。
ある日、そんなヴィヴィの元に、マツモトと名乗るAIが現れる。マツモトは自らを100年後の未来からきたAIと話し、その使命は「ヴィヴィと共に歴史を修正し、100年後に起こるAIと人間との戦争を止めること」だと明かす。
果たして、異なる使命を持つ2体のAIの出会いは、どんな未来を描き直すのか。
これは<私>が<私>を滅ぼす物語――
AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅が始まる。
WIT STUDIO×長月達平×梅原英司
エンターテイメントの名手たちが、引き寄せあった絆で紡ぐSFヒューマンドラマ、ここに開演。
引用元:「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」公式サイト
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