「うらみちお兄さん」みんなの感想評価とネタバレ考察
園児には早すぎる人生の教育
漫画版から好きで愛読しており、アニメにも大きな期待をかけていましたが、期待以上の満足度です。有名で実力のある豪華声優の皆様が声を吹き込んでくださり、漫画よりも登場人物たちの変人さがよく引き出されていてたまりません。
ストーリーが教育番組の体操のお兄さんが、ずっと園児たちに向けて世の中の生きずらさ、大人になることの悲しさ、虚しさ、ちょっとの希望、自分よりも大きな力の前にはひれ伏すしかない残忍さ等、とにかくネガティブだけど割と現代社会の真理を教えているので、アニメ全体が怖くなるかなと思っていましたが、その暗さがなんともクセになるというか、園児じゃない中学、高校、大学、社会人が見ると確信を突きすぎてて逆に笑えてくる、よくわからない現象に陥るので見ててクセになります。
ストーリーより声優を楽しむアニメ
うらみちお兄さんのWeb漫画は何度かTwitterで見たことがあり、面白かったのですが…アニメになるとテンポの悪さが目立ってしまって、ギャグアニメとしてはちょっと微妙かなという印象でした。
しかし、声優さんが豪華なので、声優を楽しむアニメとしては最高です。シュールに進行していくストーリーの中で、たまにめちゃくちゃイケボになったり、急に本気で歌いだしたり、「声優の無駄遣い感」が面白いアニメ。
特に第1話で宮野真守さん演じる池照お兄さんが「チンダル現象」で笑うシーンは、演技してる?と思うほど笑い声がリアルで面白かったです!作中ふざけ倒してるのに、EDは普通にかっこいいのにもびっくりしました。声優好きには十分楽しめるアニメだと思います。
闇を感じる
声優の豪華さはアニメの放送が始まる前から話題になっていたし、どんなアニメでどれくらい力を入れられているんだろうなと思っていました。
予想していた子供番組のお兄さんとは全く違って、闇を抱えているし、お兄さんの仮面を脱いでしっかり人間らしい部分が観れるのがおもしろいし、新たなアニメの設定で魅力的でした。
お兄さんが袖にいるうさぎさんとくまさんに圧をかけている姿とか、子供の頃だったら怖くてみれないし、見てはいけないものだなと思ってしまうと思いました。
お兄さんに子供が純粋な顔でなんで結婚してないのとか聞くシーンは苦しくなるし、設定的に子供たちの両親が若すぎて泣きたくなりました。お兄さんもめげずにがんばれと応援したくなります。
流石、歌のお兄さんとお姉さんだ
うらみちお兄さんは個性的なキャラクターが多いのが魅力的な部分の1つです。
主人公の表田裏道はテレビの前ではポジティブでイケメンなお兄さんを演じてますが、出演者達や時折子供の前でみせる表田裏道は、大人の社会をネガティブに説明するなど、の残念な一面があります。
また、歌のお兄さんである蛇賀池照は、元ミュージカル俳優でもあり、ルックスも良いのだが、空気を読まないという残念な部分があります。更には歌のお姉さんも容姿端麗で可愛らしい人物なのだが、運とタイミングが悪いという彼女もまた、残念な一面がある。
そんな歌のお姉さんを、そして、歌のお兄さんを演じているのは水樹奈々さんと宮野真守さんで、アニメの挿入歌と主題歌を歌っており、聞き入ってしまうほど歌が良いところが流石だと思いました。
声優陣が豪華でクスッと笑える話が満載
一番印象に残るのは、やはり声優陣の豪華さですね。残念なイケメンのキャラクターである、いけてるお兄さんの役に宮野真守さんを置いたのは、制作陣が天才だと思いました。
杉田確定ガチャとまで言われている、中村さんの同僚の役にはやっぱり杉田さんがいて、それも面白かったです。うたのおねえさんには本当に歌手も入れてくるので、「傘持ってない日に雨降るのなんで」なんていうシュールな歌が美声で歌われていて、さらに面白かったです。
個人的にはいけてるお兄さんが、くだらない下ネタで笑うところが好きです。「チンダル現象……フフッ……フッ」っていうのが、どうにもくだらなすぎて、何笑ってんのこの人、という感じで一周まわって笑えました。
しかし、どちらかと言うとシュールな笑いなので、静かな時間が多くて、お茶の間は割と静かになりやすいかもしれないですね。
クセになるブラックユーモア
メンタルが崩れている幼児番組のお兄さん役の表田裏道と共演の体操のお兄さん、歌のお姉さん、カブリモノのウサオくん、クマオくん、そして無茶ぶりのディレクターが繰り広げるブラックユーモアです。
どんなにメンタル崩れていても、出演者の幼児たちの前ではそれを押し殺して凍った笑顔を見せる裏道お兄さんや、後輩のウサオくんやクマオくんたちとのやりとりなどが笑いを誘います。
どんなに無茶ぶりのされても仕事だからと、割り切って仕事する姿はちょっと悲しくはなります。全編そんなブラックな環境でもブラックな仕事をブラックユーモアで進展していく話です。
はっきり言って絵は下手ですし、動きもあまりありません。ストーリーのブラックさがクセになるアニメです。
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「うらみちお兄さん」の作品情報
基本情報
タイトル | うらみちお兄さん |
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読み方 | うらみちおにいさん |
原作 | 久世岳 |
アニメーション制作会社 | スタジオブラン |
アニメ放送期間 | 2021年7月~9月 |
話数 | 全13話 |
アニメ放送局 | テレビ東京ほか |
声優(CV)・キャスト | 表田裏道(おもた うらみち)役:神谷浩史 蛇賀池照(だが いけてる)役:宮野真守 多田野詩乃役:水樹奈々 兎原跳吉(うさはら とびきち)役:杉田智和 熊谷みつ夫(くまたに みつお)役:中村悠一 出木田適人(でれきだ てきと)役:堀内賢雄 枝泥エディ(えでい エディ)役:江夏樹 上武裁人(うえぶ さいと)役:鈴村健一 蛇賀眩衣(だが まぶい)役:日笠陽子 猫田又彦(ねこた またひこ)役:小野大輔 |
あらすじ・ストーリー
教育番組「ママンとトゥギャザー」の体操のお兄さん、表田裏道。通称“うらみちお兄さん”は子どもたちに笑顔を振りまく優しいお兄さん。でも、ときどき垣間見えちゃう“裏”の顔。
しんどい、辛い、何もしたくない。
不安定なメンタルからポロッと漏れる大人の闇に、子どもたちもドン引き気味……!?
それでも大人は前を向く。世の中に希望はなくても、社会の仕組みに絶望しても……!
「教育番組のお兄さんとして、その期待に……応えたい」
大人になったよい子に贈る、“後ろ向き”の人生讃歌。
引用元:「うらみちお兄さん」公式サイト
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