「ある閉ざされた雪の山荘で」みんなの感想評価!面白い?つまらない?
「雪山の密室、演技か真実か」の境界線を探る
初めて「ある閉ざされた雪の山荘で」を観たとき、心に残ったのは、予想を裏切る展開と、登場人物たちの演技の見事さでした。
特に劇団水滸のメンバーが一堂に会し、密室となった山荘で起こる謎多き事件を解決しようとする様子は、見ているこちらも思わず疑心暗鬼になりました。
彼らの一挙手一投足からは、緊張感とともに、それぞれのキャラクターの深い背景が感じ取れ、物語に没入することができました。
しかし、物語が進むにつれて、特に犯人が明かされるシーンでは、あまりにも急展開で、事前の繊細な描写が思わず霞んでしまうような印象を受けました。それまでの緻密な人間関係の描写とは対照的に、終盤の説明はやや唐突に感じられ、物足りなさを感じたのも事実です。
それでも、この映画が私に与えたものは大きいです。森川葵演じる麻倉雅美の、絶望と希望を行き来する演技には心打たれ、重岡大毅が演じる久我和幸の、劇団外からの視点で事件に迫る姿勢は新鮮でした。彼らの演技は、この物語の魅力を一層引き立てていました。
東野圭吾の原作が好きな者として、映像化を通じて新たな解釈を見ることができ、原作とは異なる魅力を感じられるのも一つの楽しみです。
映画の後味が複雑であったとしても、それぞれの登場人物に思いを馳せながら、彼らが辿り着いた結末について考えるのは、映画を観た後の大きな楽しみの一つです。
終わりに近づくほどに高まる緊張感、そして予想外の結末。これらは「ある閉ざされた雪の山荘で」が持つ、独特の魅力だと思います。登場人物たちの心情に深く共感しながら、再びこの映画を観るのが、今から楽しみです。
「ある閉ざされた雪の山荘で」の感想を書く(ネタバレ考察あり)
「ある閉ざされた雪の山荘で」の作品情報
基本情報
タイトル | ある閉ざされた雪の山荘で |
---|---|
読み方 | あるとざされたゆきのさんそうで |
原作 | 東野圭吾 |
制作会社 | ファインエンターテイメント |
上映期間 | 2024年1月12日〜 |
上映時間 | 109分 |
配給 | ハピネットファントム・スタジオ |