「ソマリと森の神様」みんなの感想評価!面白い?つまらない?
これぞ本格ファンタジー。特別な親子の刹那な旅をいつまでも見守りたくなります。
これぞ伝統的な本格ファンタジーだと思います。独特の世界観といい、美しくも特異な風景、人物設定など、ミヒャエル・エンデとか宮崎駿とかのような、薄っぺらではない奥行きのある物語になっています。
特にゴーレムの造形がいい。攻撃が必要な時などに異形化するところは、どこか神話性に満ちているし、寓話的でもあります。またそのプログラムされたような性格も、AIの役割について議論されている今、考えさせられる一面があるように思います。
そしてソマリのキャラクターも可愛いのはもちろんですが、人間として持ちうる好奇心と愛情を、時に目立たないように抑制しながら、時に爆発させながら、少しずつ大人になっていきますが、それを父親として見守り、育んでいるのがゴーレムだという皮肉に、人間の逞しさや業も感じます。この親子のどこか刹那な旅をいつまでも見守りたくなるアニメです。
切ない
いつかは必ず訪れるであろう別れのことを意識すると、どうしたって切なくて仕方がなくなりました。これは人種を超えた愛情とでも言うべきでしょうか。まるで本物の親子のような温かさが自分の五臓六腑にじんわりと沁み渡って心地が良かったです。
実を言うと、現実世界とは違ったファンタジー空間で、こういった温かさを感じられるとは思っていませんでした。邪気のないあどけない笑顔で好奇心旺盛なソマリちゃん。
好奇心旺盛なところが仇となって幾度となくヒヤッとさせられたものですが、そういうところも子どもならではの可愛さなので、結構気に入っているのかもしれません。また、水瀬ボイスがキャラクターの性質にぴったりとハマっているのが最高でした。
心が温まる異形の父と人間の娘の物語
異形の獣族により人間が迫害され、ほとんどいなくなってしまった世界を舞台に、機械であるゴーレムと彼を父と慕う人間の少女・ソマリの旅を描く異色のファンタジー作品です。
感情を持たないはずのゴーレムがソマリを気に掛けて、本当の父親のように振舞う描き方がとても見事で感激するものがあります。それにしてもこの世界は人間が最上の御馳走とされていますので、ソマリは常に危機と隣り合わになっています。
ゴーレムへの絶対的な信頼により、それを感じさせず天真爛漫に過ごしているのがとても素敵で見入ってしまうことがしばしばです。キャラによってはソマリと仲良くなるものも出てきて、彼らと交流している時は心温まるエピソードが多く魅力あふれる展開でした。
怖いシーンもありハラハラする場面もありますが、だからこその絆の強さをより感じさせてくれます。本来のファンタジー作品はこうあるべきだと個人的には感じる作品で、思い入れが深いです。
異形と少女の絆に感動する
「ソマリと森の神様」は、異類異形が世界を支配し、人間が迫害される環境の中で繰り広げられる物語です。森の番人、ゴーレムは、ある日森の中で一人の人間の少女、ソマリと出会います。この出会いをきっかけに、ゴーレムはソマリを人間の元へ返すための旅を始めるのです。
このアニメの最大の魅力は、異なる存在であるゴーレムとソマリの絆です。二人の関係は、物語を通じて深まっていき、旅先での出会いや冒険も魅力的で、それぞれのエピソードが心に残ります。
原作が未完であるため、アニメの終わり方が中途半端に感じる部分もありました。作画は緻密で、ファンタジーの世界を美しく描き出しています。声優に関してはソマリの声について、キャラクターに合ってない感じがしました。
「ソマリと森の神様」は、異なる存在であるゴーレムとソマリの親子のような絆を中心に描かれています。ゴーレムは感情を持たない存在とされていますが、ソマリとの交流を通じて、その境界が曖昧になっていく様子は非常に感動的でした。
原作者さんの体調不良で、連載終了となってしまったので、2期制作が絶望的なのが残念です。
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「ソマリと森の神様」の作品情報
基本情報
タイトル | ソマリと森の神様 |
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読み方 | ソマリともりのかみさま |
原作 | 暮石ヤコ |
アニメーション制作会社 | サテライト、HORNETS |
アニメ放送期間 | 2020年1月〜3月 |
話数 | 全12話 |
アニメ放送局 | TOKYO MXほか |
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