【ゾイド -ZOIDS-】アニメ感想とネタバレ評価！ひどいつまらない？面白い？

銀河の彼方にある惑星Zi。そこに生息する金属生命体ZOIDと、主人公であるバン・フライハイトを軸に展開していくロボットアニメ。

見どころは何と言ってもフルCGで描かれるゾイドのアクションシーン。機械でありながら獣であるということを印象づけるような躍動感あるモーションは、人型ロボットアニメでは味わえない野生の戦いを視聴者に見せつけてきます。

物語も二つの大国がゾイドを使って戦争中という背景を持ち、そこにバンと仲間達の旅も密接に絡み合って行きます。ただ戦うだけではなく、政治的な思惑や謀略に立ち向かっていく姿も子ども向けとは思えない濃密さです。

印象的なのは何と言っても主人公であるバンの愛機であるシールドライガー。獅子をモチーフとしたヒロイックなデザインに当時の私も魅力され、特にライバルであるレイヴンとの激戦は手に汗握りました。

血湧き肉躍る「野生」を持つロボットアニメ、それがZOIDなのです。

漫画原作かつオリジナルストーリーが存在する作品であり、視聴者層が一枚岩では無いため評価が割れがちである。

しかし、そういった雑音を取り払いアニメ単体として見れば高評価をつけるに値する作品であると言う他ない。

ボーイミーツガール、王道冒険活劇、巨悪との戦い、そしてなんと言っても格好いいゾイド達。今の子ども達にも、是非観てほしい。

作画がとてもきれいで、キャラクターデザインも個性が溢れています。ヒロインであるフィーネのふんわりした可愛さには誰もが魅了されるのではないかと思いますが、忘れてはならないのがアーバインです。

今は亡き声優、藤原啓治さんのお声がぴったりと合うワイルドな兄貴です。物語の初期では賞金稼ぎをしていることもあり、いかにも戦いに慣れているような見た目がかっこいいですね。トレードマークとも言える左目のサイバーチックな眼帯もいい味を出しています。そんなキャラが藤原さんのお声で喋るのですから、痺れます。

人物は2Dで描かれていますがゾイドは3DCGで描写されているため、戦闘シーンではダイナミックに走り回りながら重火器を放ったり格闘戦を繰り出したり…かなり熱いバトルが展開されます。

ずいぶん前の作品であるにも関わらず、ゾイドたちのCG描写が現代でも見劣りしないのはすごいことだと思います。

オープニングテーマ曲の「Wild Flowers」も、聴いていて気持ちの良い楽曲です。作品の広大な世界観と、風に吹かれているような爽やかさを感じられますね。

ゾイド同士のバトルシーンはどれも白熱していて好きなのですが、一番印象に残っているのはやはり最強の敵、デスザウラーとの総力戦です。

複数の大型ゾイドすら片足で蹴散らしてしまう規格外の大きさを誇るうえに、主武装である荷電粒子砲は絶大な破壊力。集結したゾイドたちで総攻撃を浴びせても歯が立たない恐ろしい兵器を見て、視聴者の私も「どうすればいいんだ…」と途方に暮れました。

そんな中で見つかる一か八かの突破口。勝利の鍵は主人公バン、フィーネ、ジーク、そして愛機ライガー。覚悟を決めた彼らが放つ一撃でデスザウラーが倒れたときは鳥肌が立ちました。やはりハッピーエンドは気持ちが良いですね。

意見が食い違って対立することもあった登場人物たちが、最後は手を取り合って巨悪に立ち向かう…王道ではありますが、だからこそ安心して楽しめます。

動物モチーフの巨大ロボが好き！ロボットバトルが好き！王道ストーリーで熱くなりたい！そんな人にはぜひ観てほしい、おすすめの作品です。

今年40周年を迎える動物型ロボットの玩具を原作としたアニメ化作品で、第1作は1999年に制作され、主人公バンの機械生命体ゾイドを巡る冒険が描かれるあらすじです。

今でこそ手書きアニメとCG映像の融合はポピュラーになってきた印象もありますが、当時はCG制作の現場が整ってきたとはいえ、アニメでは珍しい分野だったので、メインキャラクターは手書きアニメの一方、登場するゾイドはCGで描かれ、元となった生物の動きをリアルに再現した動きは衝撃的で、その後のアニメ作品に大きな影響を与えた印象でしたね。

ストーリー的にはキッズ向けという事もあり、シリアス要素もありつつも快活な冒険譚になっている一方、キャラクターのドラマも深く描かれたりと戦闘シーン、ドラマ双方においても見ごたえある作品になっていますね。

一方昨今の1クールアニメになれていると長丁場で少し大変かも？？